top of page
お知らせ一覧


眠れる80兆円――企業資金の行方と賃上げの波
国内大手企業が保有する現預金が、2024年度末時点で約80兆円に達したと報じられています。 この水準は20年前のほぼ倍とも言われ、政府や行政では、この貯め込まれた資金を賃上げや設備投資、研究開発などにどう活用できるかを議論しているようです。 背景には、長期的なデフレや経済の不確実性を踏まえ、企業が手元資金を厚めに確保してきた経緯があるとされます。 2007年度には30兆円台だった現預金は、2014年度には50兆円を超え、近年では80兆円前後で推移しているとの指摘もあります。 企業側では「備えとして必要」との見方が根強い一方で、投資家や行政からは「資本が十分に活用されていない」との声も上がっているようです。 こうした中で、金融庁は上場企業に対して資金活用の透明化を求める姿勢を強めています。 人的資本への投資、すなわち賃上げや教育研修、さらには設備・研究開発への再配分が、企業価値の持続的向上に結びついているかどうかを確認する仕組みの見直しが検討されているとされます。 また、企業が保有する内部留保に課税する案など、より踏み込んだ制度的対応が話題に上る場
Takashi Fukunaga
1 日前読了時間: 2分


11月は「テレワーク月間」——今年の公式施策を押さえて実務に活かす
11月は、テレワーク月間実行委員会(内閣官房内閣人事局・内閣府・デジタル庁・総務省・厚生労働省・経産省・国交省・観光庁・環境省・日本テレワーク協会・日本テレワーク学会)が主催する全国キャンペーン期間です。 厚生労働省は企業向けオンラインセミナーを実施し、11月19日には「『働く、を変える』テレワークイベント」を開催します(会場・オンライン併催、同日表彰も実施)。 公表情報は10月31日付の公式ページで確認できます。 今年は、テレワーク活用の好事例を顕彰する「輝くテレワーク賞」表彰もテレワーク月間の枠組みで行われます。 最新の実施案内やイベント日程は厚労省の「11月はテレワーク月間です」ページと、関連告知(年間行事予定)からも確認できます。 実務では、イベント資料やセミナーを研修に取り入れ、評価・賃金制度との整合まで含めて見直すと効果的です。 制度は整備して終わりではありません。 運用の質——勤怠の透明性、健康配慮、情報セキュリティ、費用ルールの公平性——を現場で機能させてこそ、採用・定着や生産性の向上につながります。 今月中に「規程・運用・教育」
Takashi Fukunaga
2 日前読了時間: 1分


秋~冬に向けて増える「クマ出没」、私たちが覚えておくべきこと
最近、全国で「クマの出没」「人里近くでの遭遇」が例年より多いという調査結果が出ています。 例えば、今年の ツキノワグマ の出没件数は、過去最多を記録した年の 1.5 倍というデータもあり、東京都日の出町ではごみ処理施設付近の林で目撃されたという報道もありました。 このような背景には、いくつかの要因が重なっています。 まず一つに、クマの分布域の拡大と個体数の回復があります。 社会の高齢化・過疎化で里山が手入れされにくくなり、人の手が入らない場所が増えることでクマの居住環境が広がってきているという話もあります。 また、秋の主食となるドングリ類の凶作も深刻です。 ブナやミズナラの実りが少ない年には、クマは食物を求めて活動域を広げ、人の生活圏にまで出てくることがあります。 気候変動による変化も指摘されており、単純な自然のサイクルとは違った「人とクマの距離」が近づいてきているといえます。 では、私たちはどのように備えるべきでしょうか。 まず、出没情報をこまめに確認することが大切です。 市町村や都道府県が発表するクマの目撃・出没マップに目を通し、自分の住む地
Takashi Fukunaga
3 日前読了時間: 2分


短時間労働者への社会保険適用拡大、週20時間以上が新たな焦点に
厚生労働省は、短時間労働者(いわゆるパート・アルバイト)への社会保険の適用をさらに拡大する方向で制度見直しを検討しています。 これまで「週20時間以上勤務」や「年収106万円以上」などの要件に加えて、従業員数51人以上という企業規模要件がありましたが、今後はこの要件を撤廃し、事業所の規模にかかわらず適用する案が有力とされています。 背景には、働き方の多様化と人手不足があります。 短時間勤務でも主たる収入源として働く人が増え、企業の枠を超えた公平な社会保険制度が求められているのです。 現行制度では、同じ勤務実態であっても「大企業では加入、小規模事業所では未加入」となるケースが多く、これが制度のひずみとして長く指摘されてきました。 見直しでは、企業規模要件の撤廃に加えて、賃金要件(年収106万円の壁)や雇用期間要件の緩和、個人事業所への適用拡大も議論されているようです。 これが実現すれば、週20時間以上働く労働者は、原則としてすべての事業所で社会保険(厚生年金・健康保険)の加入対象となる可能性があります。 企業に求められる実務対応は多岐にわたります。
Takashi Fukunaga
4 日前読了時間: 2分


令和6年度監督指導結果から考える
厚生労働省は、令和6年度に実施した「長時間労働が疑われる事業場」に対する監督指導の結果を公表しました。 対象となった26,512か所のうち、実に21,495か所(約81%)で労働基準関係法令違反が確認され、その中でも違法な時間外・休日労働があった事業場は11,230か所(全体の42.4%)にのぼりました。 これは、いまだに多くの現場で長時間労働が常態化している現実を示す、非常に重い数字です。 違反内容の上位には「違法な時間外・休日労働」のほか、「労働時間の把握不備」「割増賃金の未払い」「健康診断未実施」などが並びます。 これらはいずれも、労働時間管理や安全衛生体制といった、企業が最も基本的に整備すべき分野での問題です。 特に、過重労働が原因で健康障害や労災につながるケースが後を絶たない中、行政としても「働き方改革」の一環として監督体制を強化していることがうかがえます。 社会保険労務士の立場から見ると、今回の報告が示す課題は大きく三つに整理できます。 第一に、労働時間の実態把握が不十分な事業場の多さです。 いまだに「自己申告制」に頼る運用が残ってお
Takashi Fukunaga
5 日前読了時間: 2分


今年も光る精密なスタート力
タイトルだけ見ると「何の話?」と思いますよね。 ボートレース界のトップレーサーの中でも、白井英治選手の安定感は群を抜いています。 今年は彼らしい堅実な走りが少し影を潜めていますが、出走表にその名前を見つけるだけで「レースが締まる」と感じるファンも多いでしょう。 今回は、白井選手の持ち味であるスタート力とレース運びの巧みさに焦点を当ててみたいと思います。 白井選手の特徴は、まずスタートの正確さにあります。 ボートレースではスタートタイミングが0.01秒単位で問われ、わずかな遅れやフライングが勝敗を分けます。 その中で白井選手は、無理をせず、かつ他艇に遅れないギリギリの精度を保つ職人です。 近年のデータでもコンマ10前後の安定したスタートが多く、スタート展示から本番まで大きくタイミングを崩さない点にベテランの凄みを感じます。 もう一つ注目したいのは、展開を読む力です。 白井選手は無理な捲りよりも、展開を冷静に判断して差しに切り替える場面が多く、レース全体を俯瞰して動いている印象があります。 1マークで他艇の動きを見極め、最短距離で勝負に出るその瞬間の
Takashi Fukunaga
6 日前読了時間: 2分


秋の深まりとともに考える「有給休暇の取り方」
11月に入り、朝晩の冷え込みが一段と強まってきました。 街を歩けば紅葉も進み、仕事の合間に季節の変化を感じることも多くなったのではないでしょうか。 そんな時期になると、年末に向けて「有給休暇をどう消化するか」を意識する方も増えてきます。 今回は、有給休暇の取得に関して、労務管理の観点から改めて整理してみたいと思います。 年次有給休暇(以下「有休」)は、労働基準法第39条で定められた労働者の権利です。 勤続6か月以上、全労働日の8割以上出勤している労働者には、少なくとも10日の有休が付与されます。 その後、勤続年数に応じて付与日数が増えていき、最長で20日まで付与される仕組みです。 この制度は「心身のリフレッシュのために一定の休暇を保障する」ことが目的であり、企業としても適切な取得を促すことが求められています。 2019年の法改正により、「年5日の有休取得義務化」が導入されました。 対象は年10日以上の有休が付与される労働者で、会社は年5日分について、時季を指定してでも取得させる義務があります。 このルールは、働く人の休む権利を実効性あるものにする
Takashi Fukunaga
11月6日読了時間: 2分


年度の終わりに振り返る、阪神タイガース “挑戦の残響”
今シーズン、阪神タイガースはリーグ首位を確保し、久しぶりに「頂点を狙えるチーム」として多くのファンの期待を背負いました。 とはいえ、最後の大一番で結果を出すには、もうひとつ勝ち癖の積み上げが必要だと感じさせるシーズンでもありました。 まず、攻守ともに成果が目立ったのは、主軸選手がきちんと数字を残した点です。 たとえば、佐藤輝明選手は本塁打・打点の両部門でリーグ上位に立ち、打線に安定感をもたらしました。 また、リリーフの石井大智投手は連続無失点の記録を更新し、接戦時の投手起用に安心感を与えました。 こうした個々の活躍が、結果としてチームとしての強さを示したことは間違いありません。 しかし、勝負どころでは計算された勝利数にあと一歩届かない場面も見られました。 シリーズ・ポストシーズンにおいて打線のつながりが途切れた時間帯や、継投で主導権を握られた試合が、結果的に「あと少し」が勝ち星に変わらなかった原因と言えそうです。 今季はこのあたりを経験として蓄えるフェーズとも考えられます。 来季に向けて私たちファンが期待したいのは、「若手の台頭+ベテランの支え」
Takashi Fukunaga
11月5日読了時間: 2分


酒蔵まつりで感じた季節と心地よさ
11月2日、晴れ渡る秋空の下、「はつもみぢ」の酒蔵まつりに出かけました。 会場は、周南市飯島町にある株式会社はつもみぢの酒蔵。 創業200年以上の歴史を持つ老舗で、普段はほどよく静かな町並みに、この日はたくさんの人が集まり、大変活気に包まれていました。 私は自宅から片道およそ5kmを歩いて会場へ向かいました。 歩くと少し汗ばむくらいの陽気で、道中の風景も秋らしく、金木犀の香りがほのかに漂ってきます。 ゆっくりと歩くうちに、気分も高まり、到着したころには心地よい疲労感とともに「一杯やりたいな」という気持ちが自然と湧いてきました。 車ではなく徒歩だからこそ楽しめる、そんな期待感もこの日の醍醐味のひとつでした。 到着すると、すでに多くの人で賑わっており、会場内では酒蔵BARやおつまみ販売が行われ、楽しげな笑い声があちこちから聞こえてきました。 まずは、酒蔵BARへ。 当日限定酒をはじめ、純米吟醸などが並び、それぞれ違う個性を持っています。 記念すべき最初の一杯は当日の限定酒。 口に含むと、ほどよい甘味と旨みが広がり、歩いてきた体にすっと染み渡ります。.
Takashi Fukunaga
11月4日読了時間: 2分


秋の深まりと働くリズム
11月に入り、朝晩の空気が一段と冷たくなってきました。 季節の変わり目は体調を崩しやすく、何となく気持ちも落ち着かないものです。 特にこの時期は、仕事の忙しさと寒暖差が重なり、心も体も疲れがたまりやすい季節と言われています。 最近では「寒暖差疲労」という言葉を耳にすることもあります。 気温の変化が激しいと、自律神経がその都度バランスを取ろうとして働きすぎてしまうのだそうです。 仕事でも同じで、環境の変化が続くと知らず知らずのうちに疲労がたまることがあります。 11月は年末に向けて仕事が加速し始める時期でもありますが、だからこそ「頑張りすぎないこと」も大切です。 休むことに罪悪感を持たず、適度に立ち止まることも働くリズムの一部です。 カレンダーを見れば、あと2か月で今年も終わり。 少し早いですが、1年を振り返る準備を始めてもいいかもしれません。 「あの時は大変だったけど、乗り越えたな」と思える瞬間を積み重ねて、穏やかな年末を迎えたいものですね。
Takashi Fukunaga
11月3日読了時間: 1分
bottom of page