同一労働同一賃金の次の一手――待遇差の理由を伝える時代へ
- Takashi Fukunaga
- 2 日前
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同一労働同一賃金をめぐる議論は、長年の大きなテーマです。
一方で、2026年に向けた最近の動きは、法律を大きく組み替えるよりも、まずは現場の「見える化」を進める方向に重心が置かれているようです。
その一つが、雇い入れ時に交付する労働条件通知書などの「労働条件の明示」に関する見直しです。
報道などによれば、非正規で働く人が、正社員との待遇の違いなどについて「説明を求めることができる」ことを、雇い入れ時に分かる形で示す取扱いが検討されています。
これまでのルールでも、非正規で働く人から求めがあれば、会社は待遇差の理由などを説明する義務があるとされてきました。
ただ現実には、説明を求めること自体に心理的なハードルがあり、制度が十分に機能しにくい場面もありました。
雇い入れの段階で「説明を求められること」自体が明示されると、働く側は、後から聞いてもよいのだと分かりやすくなります。
会社側にとっても、待遇の違いがあるなら、何をどう説明するのかを事前に整理しておく必要が高まり、結果として、賃金や手当の考え方の透明性が上がりやすくなります。
また、同一労働同一賃金ガイドライン自体も、裁判例の積み重ねなどを踏まえて記載の拡充が検討されているとされています。
家族手当や住宅手当など、判断が難しいテーマほど、企業実務では「何を基準に整理すべきか」が問われやすいため、今後の動きは注目点になります。
重要なのは、こうした見直しを、単なる書類対応で終わらせないことです。
働く側にとっては、契約時に賃金額だけでなく「待遇の違いをどう説明してもらえるのか」に目を向けるきっかけになります。
会社側にとっても、筋の通った説明ができることは、納得感を高め、定着や採用にも効いてくる投資になります。
今後、施行時期や具体的な様式が固まっていくにつれ、実務のやり方も整理されていくはずです。
自社の賃金体系や手当の位置づけを、あらためて「説明できる形」に整えておくことが、これからの準備として現実的な第一歩になりそうです。

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