数字から見える「働き方」とキャリアのこれから
- Takashi Fukunaga
- 18 時間前
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2026年4月から、常時雇用する労働者が101人以上の企業では、女性活躍推進法に基づき「男女間賃金差異」と「女性管理職比率」を毎年公表することが義務付けられています。
これらの指標は、企業ごとにバラバラな計算ではなく、全国で共通のルールに沿って算出・公表されることになっており、学生や求職者、従業員が、企業の状況を比較しやすくすることがねらいとされています。
公表される「男女間賃金差異」は、直近の事業年度について、全労働者・正規雇用労働者・非正規雇用労働者(パート・有期)の3つの区分ごとに、男女別の平均年間賃金を求め、「女性の平均年間賃金÷男性の平均年間賃金×100(%)」で示したものです。
同じ会社でも、正規と非正規、部署や職種の違いなどにより水準は変わりますし、年齢構成や勤続年数の差も数字に影響します。
そのため、「〇%だから良い/悪い」と単純に判断するというより、「どういう構成や働き方の結果としてこの数字になっているのか」を見ることが重要になります。
一方、「女性管理職比率」は、課長級とそれ以上の役職(役員を除く)について、「女性の管理職数÷管理職数×100(%)」で算出されます。
ここでいう「課長級」は、役職名だけでなく、実際にどの程度の権限や責任を持っているかといった職務の実態を基準に判断することが求められています。
管理職層は、過去の採用や配置、昇進の積み重ねが反映される部分であり、たとえば近年になって女性の採用が増えた企業では、全体の女性比率が高まっていても、管理職比率が追いつくまでには時間差が生じることもあります。
これらの数字は、企業にとっても従業員にとっても「通信簿」ではなく、職場の現状を客観的に振り返るための材料と位置づけられています。
法律上も、単に数値を公表するだけでなく、その背景にある要因や課題を分析し、必要に応じて「説明欄」で補足することが想定されています。
たとえば、若年層の女性が増えたことで平均賃金が一時的に低く見えている場合や、職種別に見れば差が小さいものの、男女で担当職種が偏っているために全体として差が出ている場合など、同じ数値でも意味合いは異なります。
賃金差と管理職比率をあわせて見ることで、キャリアの途中段階にどのような壁や偏りがあるかも見えやすくなります。
公表されたデータは、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」や各社ホームページなど、インターネットを通じて誰でも閲覧できる形で、原則として年1回以上更新されます。
従業員一人ひとりにとっては、「なぜこの数字になっているのか」「どこに課題があり、どこが強みなのか」「自分たちの働き方やキャリア形成にどう関係するのか」といった点を考えるきっかけとして活用していただくことが期待されています。
さて、これまで可能な限り平日は毎日お届けしてまいりました当ブログですが、来週からは毎週金曜日の週1回のお届けに変更させていただきます。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

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