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はじめての労務管理:労働時間の「原則」を正しく押さえる

  • Takashi Fukunaga
  • 10 時間前
  • 読了時間: 2分

本日は、労務管理の中でも特にトラブルになりやすい「労働時間」の原則について整理します。


労働時間に関するルールは、残業代の支払いだけでなく、健康管理や生産性にも直結する重要なテーマです。

まずは、労働基準法が定める「基本ライン」を押さえておくことが、実務対応の出発点となります。


労働基準法では、原則として「1日8時間・1週40時間」を超えて労働させてはならないと定められています。

この時間を「法定労働時間」と呼び、雇用契約を締結する際にも、法定労働時間を超える所定労働時間を一方的に設定することはできません。

仮に1日9時間、週50時間といった前提で契約を結んだとしても、その「法定時間を超える部分」は時間外労働として扱われ、適切な手続と割増賃金の支払いが必要になります。


ここで注意したいのは、「会社で決めた所定労働時間」と「法律で決められた法定労働時間」は必ずしも一致しないという点です。

例えば「9時から18時まで休憩1時間」の場合、所定労働時間は1日8時間となり、法定労働時間の範囲内です。

一方、「9時から19時まで休憩1時間」とすると、所定労働時間は1日9時間となり、1時間分は常に時間外労働としての位置づけが必要になります。

就業規則や雇用契約書を見直す際には、「自社の所定労働時間が、法定労働時間とどのような関係にあるか」を整理しておくことが重要です。


また、1週間あたりの時間数にも目を向ける必要があります。

週40時間以内であっても、1日あたりの時間が8時間を超える場合は、その超過分が時間外労働となりますし、逆に1日8時間以内であっても、週の合計が40時間を超えれば、その超過分が時間外労働となります。

「日単位」と「週単位」の両方で法定時間をチェックする視点を、担当者として持っておくことが求められます。


もっとも、農業・畜産業など一部の事業や、「管理監督者」等については、労働時間・休憩・休日に関する規定の適用除外が認められる場合があります。

ただし、適用除外の判断には個別の検討が必要であり、「役職名が管理職だから」「一次産業だから」という理由だけで一律に除外されるわけではありません。

一般的な企業では、まず「原則として1日8時間・週40時間」が適用されると考えて運用を組み立てるのが実務的です。


次回は、この基本ラインを踏まえたうえで、「法定時間を超えて働かせるにはどのような手続が必要か(36協定の位置づけ)」という点を取り上げる予定です。

自社の所定労働時間がこの原則に沿っているか、改めて就業規則や雇用契約書を確認してみていただければと思います。

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