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はじめての労務管理:36協定チェックと「過半数代表者」選出の実務ポイント

  • Takashi Fukunaga
  • 15 分前
  • 読了時間: 3分

本日は、「36協定の締結状況を社内で確認する際のチェックポイント」と「あわせて押さえておきたい過半数代表者(従業員代表)選出の実務上の留意点」について整理します。

いずれも形式面の不備があると、協定そのものが無効と評価されかねない部分ですので、労務担当として一度体系的に見直しておくことが重要です。


まず36協定の社内チェックですが、最初に確認したいのは「事業場ごとに、現在有効な協定が存在し、労基署に届出されているか」という点です。

協定書だけが社内にあり届出をしていないケース、逆に届出控えだけが残っていて労使協定書が行方不明になっているケースも散見されます。

有効期間が切れていないか、対象とする事業場と労働者の範囲が実態と合っているかもあわせて確認が必要です。

協定で定めた時間外・休日労働の上限が、月45時間・年360時間(特別条項付きでも年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間以内、月45時間超は年6か月以内)といった法定上限と整合しているかも必ず押さえます。

届出様式のチェック欄の漏れや、法定休日労働の記載抜けなど、書式上の不備にも注意が必要です。

最後に、直近の勤怠データと突き合わせて、実績が協定の範囲内に収まっているかを確認しておくとよいでしょう。


次に、過半数代表者の選出手続です。

36協定の有効性は、誰と協定を結んでいるかに強く影響されます。

過半数代表者となるには、「管理監督者でないこと」と「事業場の全労働者の過半数の支持を、使用者の意向によらない民主的な手続で得ていること」が求められます。

ここでいう「全労働者」には、正社員だけでなく、同事業場で雇用されている契約社員・パート・アルバイトも含まれ、派遣社員や役員、業務委託は含まれません。

会社が「この人でお願いします」と指名したり、親睦会の会長を自動的に代表とみなすような運用は、判例・行政解釈上も適切とされていません。


実務的には、36協定締結のための代表者選出であることを明示して全員に周知し、投票や挙手、回覧などで候補者を選ぶ方法が一般的です。

その際、「投票した人の過半数」ではなく、「事業場の全労働者の過半数」が支持していることを確認する必要があります。

また、一度選出した代表を複数の協定や一定期間にわたって用いる場合には、その役割と任期をあらかじめ説明しておくと後の紛争予防につながります。

選出手続きに用いた案内文や投票結果の記録、メールのログなどは、法定保存義務こそありませんが、「適正な選出であった」ことを示す重要な証拠になりますので、可能な範囲で保管しておくことが望ましいといえます。

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