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今年も光る精密なスタート力

  • Takashi Fukunaga
  • 11月7日
  • 読了時間: 2分

タイトルだけ見ると「何の話?」と思いますよね。

ボートレース界のトップレーサーの中でも、白井英治選手の安定感は群を抜いています。

今年は彼らしい堅実な走りが少し影を潜めていますが、出走表にその名前を見つけるだけで「レースが締まる」と感じるファンも多いでしょう。

今回は、白井選手の持ち味であるスタート力とレース運びの巧みさに焦点を当ててみたいと思います。


白井選手の特徴は、まずスタートの正確さにあります。

ボートレースではスタートタイミングが0.01秒単位で問われ、わずかな遅れやフライングが勝敗を分けます。

その中で白井選手は、無理をせず、かつ他艇に遅れないギリギリの精度を保つ職人です。

近年のデータでもコンマ10前後の安定したスタートが多く、スタート展示から本番まで大きくタイミングを崩さない点にベテランの凄みを感じます。


もう一つ注目したいのは、展開を読む力です。

白井選手は無理な捲りよりも、展開を冷静に判断して差しに切り替える場面が多く、レース全体を俯瞰して動いている印象があります。

1マークで他艇の動きを見極め、最短距離で勝負に出るその瞬間の判断力には、多くの若手選手が学ぶべき部分があるでしょう。

特に3コースからのまくり差しは、リスクを抑えつつも確実に勝機を掴む技術の高さを感じさせます。


また、勝負に対して常に冷静である点も白井選手の魅力です。

スタート事故や不利な展開が続いた後も、気持ちを切り替え、次のレースに淡々と臨む姿勢が印象的です。

コメントでも感情を大きく出すことは少なく、「できることをやるだけ」という言葉が象徴的です。

ボートレースという世界では、勢いや感情に流されがちな場面も多い中、白井選手の落ち着いた精神力は、結果を出し続ける理由のひとつだと思います。


SG戦線では若手の台頭が目立つ一方で、白井選手のようなベテランの存在は大会全体を引き締める重要な役割を果たしています。

経験からくる判断力、そして冷静なスタートワーク。

これらは一朝一夕で身につくものではありません。

積み重ねたキャリアがレースごとに表れる姿は、まさに「熟練の技」と言えるでしょう。


今後も白井英治選手の走りには、数字以上の説得力があります。

勝負において無理をしないという選択の中にも、勝つための計算がある。

そんな職人のレース運びを、これからも注目して見届けたいと思います。

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