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「障害者雇用」と2026年7月の法定雇用率引上げ―従業員37.5人以上企業がいま確認しておきたい基礎整理―

  • Takashi Fukunaga
  • 5月1日
  • 読了時間: 3分

2026年7月1日から、民間企業の障害者法定雇用率が「2.5% → 2.7%」へ引き上げられます。

これに伴い、障害者雇用の義務対象となる企業の範囲も「常用雇用40.0人以上」から「37.5人以上」に拡大されます。


人事・労務担当者としては、とりわけ「従業員数が40人未満だが37.5人前後」という企業では、自社が新たに義務対象となるかどうかを早めに確認しておくことが重要です。

支店・営業所を含めた全社の常用雇用労働者数(週30時間以上は1人換算、週20〜30時間未満は0.5人換算)が37.5人以上となる場合、2026年7月以降は障害者の雇用義務が発生します。


法定雇用率引上げ後の「雇用義務人数」は、次の計算式で求めます。


  • 障害者の雇用義務人数 = 常用雇用労働者数 × 2.7%(2026年7月以降)


小数点以下は切り捨てとなりますので、従業員規模によっては、1名または2名の雇用義務が新たに生じるケースもあります。

まずは、最新の人員データを用いたシミュレーションにより、「現状の雇用率」と「不足人数(義務人数 − 現在雇用している障害者数)」を把握しておくことが基本線となります。


一方、もともと従業員40人以上で義務対象だった企業においても、法定雇用率の引上げにより、義務人数が0.5人分程度増えることが一般的です。

結果として、これまで納付金負担になっていなかった企業が「未達企業」となる可能性もあり、2026年5月の障害者雇用納付金の申告・納付(従業員101人超の企業)や、7月の障害者雇用状況報告書の提出に向けて、自社の雇用状況を丁寧に確認しておく必要があります。


なお、法定雇用率を満たしていない企業が直ちに罰則を受けるわけではありませんが、常用雇用労働者数100人超の企業では、障害者雇用納付金の負担が生じます。

また、雇用率未達が続く場合には、行政指導や企業イメージへの影響も無視できません。

人事・労務部門としては、採用だけでなく、配置・職務設計・定着支援(受入部署の理解・配慮事項の整理など)を含めた中期的な検討が求められます。


2026年4月には、子ども・子育て支援金制度や治療と仕事の両立支援の努力義務化、高年齢労働者の労災防止の努力義務化、女性活躍推進法に基づく情報公表義務の拡大など、多様な人材の就業継続に関する改正が一斉に施行されています。

その流れの中で、7月の障害者雇用率引上げは、「ダイバーシティ&インクルージョン」を一段と実務レベルで求める位置づけと言えます。


5月時点で労務担当者として意識しておきたいのは、①自社の常用雇用労働者数の算定方法の確認、②現時点の障害者雇用率と不足人数の把握、③7月の障害者雇用状況報告・納付金制度との関係の理解、の三点です。

そのうえで、自社の事業内容や職種構成に照らし、どの部署・どの職務であれば障害のある方が働きやすいかを、関係部門と共通認識として持っておくことが、今後の採用や定着支援を進めるうえでの土台となります。

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